大腸カメラ

大腸カメラは大腸内視鏡を肛門から挿入し、大腸(盲腸・結腸・直腸)を内腔から観察する検査です。大腸がん検診(便潜血検査)で引っかかった方、腹痛や下痢や血便などの大腸の病気が疑われる方が検査の対象となります。検査することで、大腸ポリープ、大腸がん、腸炎(感染によるもの、潰瘍性大腸炎やクローン病などの自己免疫疾患など)、結腸憩室などを診断することができます。また、多くの大腸ポリープについてはその場で治療をすることが可能です。(※サイズや形態、患者様の服薬状況によってはできないこともあります。)

・当院では、鎮痙薬(腸の動きを抑える薬)と鎮痛薬(※使用には条件あり)を使用しての大腸カメラを行っています。
・当院ではズーム(拡大)機能と画像強調内視鏡技術(IEE)機能を有するカメラを使用しており、切除すべきポリープ、すべきでない・不要であるポリープを検査中に判断し、その場で治療の相談をさせていただきます。
・不安の強い方や過去に大腸カメラでしんどい思いをされた方は、鎮静薬を併用のうえカメラを受けていただくこともできます。(※鎮静剤の使用には一定の条件があります。)

  • ご予約方法

・電話のみでの予約は受け付けておりません。
・検査は月・水・金の13:00~14:30の間で行います。1日1名のみ
・通院中の方も初診の方も、まずは診察のうえで検査可能かどうかの判断と、前処置薬(下剤や腸管洗浄液)のお渡しと説明をさせていただきます。※腸閉塞が疑われる場合などはCT検査を先に行うことを提案させていただきます。
・検査日を事前に決めて、後日診察を希望される方は、一度お電話でご相談ください。
・高血圧や糖尿病治療中の方や 血をサラサラにする薬(抗凝固薬や抗血小板薬)などを内服されている方は、事前にお申し出下さい。

  • 検査の流れ

◯事前診察・検査予約
・体調や既往歴・内服薬などを問診します。
※重度便秘や腸閉塞が疑われる方は事前に腹部レントゲンやCT検査を勧めさせていただき、問題なく検査ができることを確認させていただいた上で、検査を受けて頂く場合があります。
・大腸カメラでは腸に溜まっている便を出しきってしまう腸管洗浄という前処置が必要です。検査食・下剤・腸管洗浄液を事前にお渡しし、検査までの手順を説明させていただきます。
※腸管洗浄液や前処置薬や鎮痛薬・鎮痙薬にアレルギーや禁忌のある方は薬を使用できないため、申し出てください。
 
◯検査前日
昼食・夕食は検査食あるいは各自で用意した低残渣食を召し上がっていただき、寝る前に下剤を服用いただきます。
夕食は遅くとも21時までに召し上がってください。
検査食の量は少なめのため、水分はしっかり摂取するよう心がけてください。
 
◯検査当日
朝食は食べずに腸管洗浄液を飲用頂きます。排便を繰り返し、腸に溜まっている便をきれいになるまで洗い流していただきます。数時間で便がでなくなり水様のうすい便汁のみとなります。
 
◯来院・検査前準備
便がきれいになりましたら検査予定の時間に来院いただきます。
体調や便の状態を確認させていただきます。
検査着に着替えていただき、投薬するための点滴を入れさせていただきます。

◯検査
検査は通常15分程度で終わりますが、大腸ポリープの切除も合わせて行う場合は30分程度かかります。

◯検査終了後
・検査終了後、診察室で画像を確認いただき、検査結果を詳しくご説明します。
鎮静剤を使用された方には、リクライニングベッドでお休み頂いた後、覚醒されてから検査結果をご説明します。
※組織検査やポリープ切除を行った場合は、2週間後くらいに受診いただき、病理結果の説明をさせていただきます。
・血圧などのバイタルが安定し、腹痛がないことを確認させていただ後に帰宅頂きます。

・検査後の注意事項

検査後、飲水・食事は問題ありませんが、組織検査やポリープ切除を行った方は、数日間飲酒や刺激物の摂取や激しい運動は控えて頂く必要があります。
鎮痛薬・鎮静剤を使用した場合、検査当日の車・バイク・自転車の運転はお控え下さい。

・検査費用

健康保険での検査・治療となるため、保健医療機関で同様の費用となります。
※使用する薬剤や組織検査の個数やポリープのサイズにより変動はあります。
1割負担の方:大腸カメラ検査のみ2000円程度、病理組織検査あり+1000円~+3000円程度、大腸ポリープ切除+7000~10000円
3割負担の方:胃カメラ検査のみ6000円程度、病理組織検査あり+3000円~+9000円程度、大腸ポリープ切除+21000~29000円